<僕とマロンは看板猫>
僕とマロンは兄弟。ネコは一度に何匹も子供を産むから、誰が上ってことはニャイ、おっと、ない。
住まいは下町の中華屋さん「楽楽」ってところ。いつの頃からか、僕らはそこの看板猫ってことになっている。
看板猫といっても店番とか福寄せみたいな、何か特別な仕事をしているわけじゃない。
ただただお店のあちこちで寝たり起きたり遊んだり、まあ自由気ままに過ごしているだけなんだけど。たま~に人間家族やお店に来るお客さんたちのはなし相手をすることもある。
人間って不思議な生き物だよね。こっちは一言もしゃべっていないのに「おーそうか」とか「おまえにはわかるよな」とか勝手にこっちの気持ちを知った気になって話しかけてくる。僕もそういうことに段々慣れてきたから、ときどき「にゃ~」と相づちをうったりする。すると人間たちはますますご機嫌になって僕たちをナデナデしてくれる。このナデナデが僕たち猫族にはたまらないんだな。ちょっとしたご褒美をもらった気分。だからそんなときはとりわけ上等な「ゴロゴロニャン」でお礼をしたりするんだっ!
僕たちは縄張りの巡回にでかけることもあって、いつも店にいるとはかぎらないけれど、人間は大好きだから近くにきたら立ち寄ってね。兄弟のマロンはとくに最近「おもてなし」なんてことばを覚えたらしく、たしかに僕より「ゴロゴロニャン」がうまくなったかも...=・・;=
コロンより
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